前立腺がんと射精回数の関係について、「回数が多いとリスクが上がるのでは」と気になっている人もいるかもしれません。この記事では、そうした噂とは逆に、射精回数が多い方がリスク低下と関係しているとされる話をもとに、前立腺がんのリスクに関わる要素を整理しています。
あわせて、肥満や食生活、運動といった生活習慣の影響や、父親・兄弟などの家族歴がある場合の注意点もまとめました。自分で変えられることと変えられないことを分けて、前立腺がんリスクを下げるために何を意識すべきかが分かる内容です。
射精と前立腺がんの関係は、噂とは逆

射精と前立腺がんの関係性って、噂レベルじゃなくてちゃんと知っておきたいところですよね。
「射精回数が多いと、前立腺がんのリスクが上がるんじゃないか」と聞いたことがある人もいるかもしれません。でも、実際には逆の話が出ています。
前立腺がんは、男性のがんの中でもかなり多いがんです。そういうリスクが高いがんについて、普段の生活でなりやすさやリスクが変わってくるなら、知っておいた方がいいですよね。そこで今回は、前立腺がんのリスクに関係すると言われている3つのポイントをまとめていきます。
射精回数は、少ないより多い方がリスク低下と関係している

前立腺がんのリスクを上げる3つのこと、その1つ目としてよく話題に上がるのが射精回数です。
サムネイルの印象もあって、「射精しすぎると前立腺がんのリスクが上がるんじゃないか」と思っている人もいるかもしれません。そういう根拠のない話って、なんとなく耳にしたことがある人も多いと思うんですけど、実は噂とは逆で、前立腺がんと射精回数には関係があるとする研究データがあります。
大学で報告された研究データでは、これは「もう医学的にがっつり確定です」と言えるほどの絶対的な根拠、という感じではないんですけど、それでも少なからず関係があるよ、という結果が出ています。40代の人で、直近1年間のあいだに月21回以上射精しているグループと、月4回から7回くらいのグループを比べたところ、月21回以上のグループの方が、前立腺がんのリスクがおよそ20%低かったと言われています。
つまり、射精回数が多い方がリスク低下と関係している、ということなんですよね。噂では「多いと上がる」と思われがちだけど、逆なんです。
若い頃より、40歳以降の射精回数が関係すると言われている
ここで面白いのが、若い頃にどれだけ射精していたかどうかはあまり関係なくて、40歳以上での射精回数が前立腺がんに関係していると言われているところです。
もちろん、ここも「完全に断定できます」という話ではないんですけど、それでも40歳を過ぎてからの射精回数に注目が集まっているのは知っておいていいポイントです。
体に滞ることとの関連をイメージすると、納得しやすい
医学的な根拠としては、まだしっかり固まりきっているというより「関連が示唆されている」という段階ではあります。ただ、感覚的には頷ける部分もありますよね。
たとえば、水の流れが悪くなることや、便の流れが滞ることが体に良くないという話はよくあります。それと同じように、射精回数が少なくて精液が体の中に滞ることが、前立腺にとってあまり良くないのでは、と考えると、なんとなく理解しやすいです。
とはいえ、月21回以上というと、週に5回以上くらいのペースになります。かなり多いと感じる人もいると思うので、そこはできる範囲で、という話にはなりますよね。
肥満と生活習慣は、前立腺がんリスクにかなり関係する

2つ目は肥満です。
BMIという指標を聞いたことがある人も多いと思いますが、このBMIの数値が高ければ高いほど肥満傾向が強く、それに比例して前立腺がんのリスクも上がると言われています。さらに、大人になってからの体重増加が著しい人も、前立腺がんのリスクが高くなると言われています。
食生活の欧米化も大きい
体重の増加だけではなくて、食生活の欧米化もかなり関係していると言われています。
欧米諸国では、男性のがんの中でも前立腺がんの罹患率がかなり高いんですよね。そしてそれに追いつくように、日本でも前立腺がんの罹患率が上がってきています。もちろん平均寿命が伸びたことや高齢化社会になったことも関係しているんですけど、それだけではなくて、やっぱり食生活や肥満も関係していると考えられています。
今でも前立腺がんの数はどんどん増え続けています。ほんまに、どんどんどんどん増えてきてるわけなんですけど、そこには生活習慣の変化も絡んでいるということです。
飽和脂肪酸と男性ホルモンの関係
では、なんで食生活の欧米化がよくないのかというと、脂肪の多い食事をとるようになったことで、肉類などの脂に含まれる飽和脂肪酸が関係していると言われているからです。
この飽和脂肪酸が、前立腺がんの発生や進行に関係する男性ホルモンの働きに影響すると考えられています。男性ホルモンは前立腺がんの直接的な原因そのものではないと言われていますが、がんを発生しやすくしたり、すでにできてしまった前立腺肥大や前立腺がんを悪化させたりする可能性があるとされています。
だから、前立腺がんの治療の中には、逆に男性ホルモンを抑え込んで症状を抑える方法もあるくらいなんですよね。それくらい、男性ホルモンと前立腺がんには関係があるということです。
運動している人は死亡リスクも低い
肥満とあわせて、運動ももちろん関係しています。
ランニング、水泳、テニスみたいな活動量の多い運動を、1週間に3時間以上している人と、1時間しかしていない人を比べると、3時間以上している人の方が前立腺がんの死亡リスクが61%低くなると言われています。
つまり、結局ここでも、いつもの生活習慣の改善が大事になってくるわけです。前立腺がんの話になると特別なことを知りたくなるけど、やっぱり土台は生活習慣なんですよね。
家族歴は、自分では変えられないけど重要なリスク要因

3つ目は家族歴です。
前立腺がんって、すごく家族歴が関係していると言われます。病院で「周りの人に前立腺がんになった人いませんか」と聞かれるのも、それだけ家族歴が重要だからなんですよね。
ここでポイントになるのは、お父さんや兄弟などの第一度近親者に、前立腺がんになった人がいるかどうかです。
父親や兄弟に前立腺がんの人がいるとリスクが上がる
お父さんが前立腺がんだった場合は罹患率が2.4倍、ご兄弟が前立腺がんだった場合は3.1倍になると言われています。さらに、家族内に複数人、前立腺がんの方がおられる場合は、罹患率が4.4倍にもなります。
すごいですよね。いるほどリスクが高い、ということです。
家族が若くして発症していると、さらに注意が必要
さらに覚えておいてほしいのが、親や兄弟などの第一度近親者が前立腺がんにかかった年齢です。
その人たちが65歳以上で前立腺がんになった場合、自分の発症リスクは1.9倍とされています。でも、65歳未満で発症していた場合は2.9倍になります。
若い世代で前立腺がんになった家族がいる場合は、自分もかかる可能性がかなり高いということです。だから、近くにそういう方がおられる人は、より注意しておいた方がいいです。
前立腺がんリスクを下げるために意識したいこと

以上が、前立腺がんのリスクに関係すると言われている3つのポイントです。
家族歴に関しては、「改善するところないやん」と思うかもしれません。実際、その通りで、自分では変えられない要素です。でも、自分がリスクのある側かもしれない、ということを知っておくことで、予防的に検診を受けるという行動につなげることができます。
一方で、肥満や生活習慣は改善できますし、射精回数についても、リスクを下げる方向に自分で意識できる要素ではあります。どこまで回数を増やせるかは人それぞれですけど、「多いと悪い」という思い込みではなく、むしろ逆の可能性があることは知っておいて損はないです。
結局のところ、前立腺がんのリスクを下げるために大事なのは、自分がどのリスクを持っているのかを知ること。 そのうえで、変えられる生活習慣は変えていくこと。そして、家族歴がある人は特に、早めに検診を意識することです。
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